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2023年2月10日

リースバックと通常売却の違いとは?売主別におすすめの売却方法を紹介

不動産の売却を検討している方の中には「住宅ローンの返済が苦しい」「急いでお金が必要」という方も少なくありません。
そのような方に対して、仲介や買取で住宅を売却する方法だけでなく、リースバックで問題を解決できる場合があります。
お客様に対して多様な選択肢を提供するためにもリースバックへの理解は不可欠です。
リースバックの仕組みやメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

リースバックの仕組み


リースバックの仕組みは「売主が不動産会社などへ住宅を売却し、売却後に自宅を賃貸して住み続ける方法」です。
売主は自宅を売却して売却代金を手にしながら、自宅に住み続けることが可能です。
仲介や買取との違いは次の通りです。

リースバック仲介買取
買い手不動産業者などのリースバックを取り扱う業者一般の購入希望者不動産会社
売却代金市場価格よりも安くなる市場価格市場価格よりも安くなる
売却後の居住者売主買主不動産会社から購入した人(解体の場合もある)
売却スピード最短1週間程度3ヶ月程度最短1週間程度
売却後の買戻業者次第で可能原則不可能原則不可能
売却後の売主の引っ越し不要必要必要

リースバックは業者へ自宅を売却するので、買い手を探す時間がかからず、売主は最短1週間程度で売却できます。
また売却後も自宅に住み続けるので引っ越しは不要です。さらに、リースバック業者にも依りますが、売主は自宅売却後に自宅を再び買い戻すことも可能です。

ただし、売却価格が市場価格よりも安くなりますし、家賃は周辺相場よりも高くなる可能性があるので、仲介と比較すると金銭的に売主にデメリットが生じることもあります。


リースバックの流れ


リースバックは申込から賃貸借契約成立まで、おおよそ次のような流れで行います。

1. 売主から相談を受けた仲介業者がリースバック業者に査定依頼
2. 業者が仲介に簡易査定を出す
3. 仲介が売主に条件を提示
4. 業者が仲介とともに売主のもとへ訪問査定
5. 賃貸借契約の保証会社の審査(買取会社提携の会社が多い)
6. 売買契約
7. 決済、引き渡し、賃貸契約締結

売主から自宅売却の相談を受けた仲介業者がリースバックを提案し、売主了承の元でリースバック業者へ査定を依頼します。
リースバック業者から仲介業者へ査定結果が届いたら、売主へ買取額や家賃を仲介業者が売主に対して提示します。
簡易査定の金額に売主が同意したら、訪問査定を経て算出された正確な買取額や家賃を売主に対して提示しましょう。
売主が条件に同意したら本申込へと進み、保証会社の審査に通過した場合には売買契約→代金決済→賃貸借契約と進みます。

リースバックのメリット


リースバックには売り手にとって次のようなメリットがあります。

・自宅を所有していれば誰でも利用できる
・固定資産税の支払いがない
・業者次第では買い戻しが可能

「住宅を売却して資金が欲しい。でもマイホームを離れるのが辛い」などと考えている方にとってはリースバックは最適ですので、メリットをしっかりと説明することでリースバックで自宅を売却する決断に至る可能性があります。
リースバックの3つのメリットについて詳しく解説していきます。

自宅を所有していれば誰でも利用できる


リースバックは自宅を所有していれば基本的には誰でも利用できます。
自宅を売却してまとまったお金を手にする方法がリースバックです。
そのため、売却できる自宅を所有している人であれば、誰でも自宅を売却後に賃貸借契約を結ぶことによって居住を続けることが可能です。

信用情報に問題があり金融機関からの借入を断られてしまった人でも利用できます。
また、リバースモーゲージは高齢者のみの世帯しか利用できませんが、リースバックであれば世帯構成に関わらず利用できます。

「売却後に家賃を支払うことができる」と判断できる人であれば、誰でも自宅に住み続けながらまとまった資金を手にすることができるのは大きなメリットです。

固定資産税の支払いがない


リースバックで売却した自宅には固定資産税の支払いが不要になります。
固定資産税とは、不動産の所有者に対して課される税金です。リースバック後の不動産の所有者はリースバック業者ですので、固定資産税はリースバック業者に対して課されるためです。
リースバックを利用することによって、家賃の支払いは生じますが固定資産税の支払いは不要になるのはメリットです。

買い戻しが可能


業者次第ではありますがリースバックは売却後に買い戻すことが可能です。
リースバック契約に買い戻し特約がついていると、この期間内であれば自宅を優先して買い戻せます。
そのため、他人に自宅を売却されて自宅を追い出されてしまう心配はありません。
「事業の支払いに必要だから1年間だけまとまったお金が必要」など、短期間だけお金が必要なケースでは、リースバックを利用して資金調達した後に、自宅を買い戻すことができます。
通常の不動産売却では、一度自宅を売却したら買い戻すことはほぼ不可能です。
売却後に買い戻せるのはリースバックの非常に大きなメリットです。
ただし、買い戻し特約の期間は業者によって異なるので、将来的に買い戻しを検討している方は買い戻し特約の期間が長い業者を選択しましょう。

リースバックのデメリット


リースバックには売却価格や賃料などの面で次の3つのデメリットがあります。

・普通の売却よりも売却価格が安い
・家賃が近隣の賃貸物件よりも高い
・立ち退きを要求されるリスクがある

リースバックは自宅に住み続けられるという点はメリットですが、それが必ずしも金銭的にお得な行為ではないという点は理解した上で利用を検討しましょう。
リースバックの3つのデメリットについて詳しく解説していきます。

普通の売却よりも売却価格が安い


リースバックは通常の不動産売却よりも売却価格が安くなります。
安く買って高く売るのが不動産買取の基本ですので、リースバック業者は市場価格よりも安い価格で不動産を買い取るのが基本です。
売却時にできる限り多くの資金を手にしたいのであれば、売主にとっては仲介の方が向いています。
なお、売主が高値での売却を希望する場合には、売却後の家賃設定を高くすることで買取額を引き上げられる可能性もあります。

家賃が近隣の賃貸物件よりも高い


リースバックで借りる物件の家賃は、周辺の同規模物件よりも高くなる傾向があります。
リースバックの家賃は不動産投資の利回りをベースに定められています。
3,000万円の不動産を利回り7%で回すのであれば、家賃は年間210万円(月額175,000円)と設定されます。
そして、リースバックの利回りは通常の不動産投資よりも高く設定されるのが一般的です。
リースバックは業者にとって次のようなデメリットがあるためです。

・すぐに転売できない
・借主を選べない
・将来的に買い戻される可能性がある

リースバック業者にとって、リースバックで取得した物件は一般的な不動産投資よりも選択肢が狭いので、その分利回りが高く設定されます。
売主が家賃を引き下げたいと希望するのであれば、買取価格を引き下げることで家賃を下げることは可能です。
例えば買取価格2,000万円であれば利回り7%で、年間140万円(月額116,000円程度)の家賃になります。

レーベンゼストックのリースバックプランでは、利回りや契約期間による減額等の制限はなく、当該物件リフォーム後の売却想定額より逆算で買取金額のご提示をします。
賃料も周辺相場を考慮して設定されますので、リースバックのご相談は下記よりお問い合わせください。


立ち退きを要求されるリスクがある


リースバックでは売却から一定期間経過後に、売主が大家から立ち退きを要求される可能性があります。
買い戻し特約がついている期間は自宅が転売される可能性は低いですが、特約期間が切れたあとは自宅を転売されて、新しいオーナーが立ち退きを要求する可能性もゼロではありません。

また、リースバックの中には賃貸借契約を定期借家契約で締結する商品もあります。
定期借家契約は原則として契約更新ができないので、契約期間終了後は契約更新ができずに立ち退きしなければならない可能性もあります。

自宅の売却後も賃貸によって自宅に住み続けられるリースバックですが、未来永劫居住を継続できるわけではありません。
契約時には買い戻し特約の有無を確認するとともに、普通借家契約で賃貸契約を締結する業者を選びましょう。

リースバックに向いている人


リースバックに向いている人は、家族のために環境を維持したい方や、短期間だけお金が必要な方など次のような方が向いています。

・生活環境を変えたくない
・お子様の学区を変えずに売却したい方
・住み慣れた環境を変えずに売却したい高齢者の方
・一時的に資金が必要(事業用資金やお子様の学費、留学費等)だが、環境を変えたくない方
・早めにまとまった資金が欲しい

リースバックに向いている人はどのような人なのか、詳しく解説していきます。

生活環境を変えたくない


自宅を売却したいが生活環境を変えたくない方はリースバックが向いています。
リースバックは自宅の売却後も自宅に住み続けることができるためです。
通常の売却であれば、引っ越しが必ず必要になるので、生活環境を変えたくない方にはおすすめです。

お子様の学区を変えずに売却したい方


お子様を転校させたくない方にもリースバックがおすすめです。
引っ越しによってお子様の学区が変わると転校をしなければならず、子供は新しい環境に慣れるまで大変です。
お子様の学区を変えたくない売り手の方にもリースバックが向いているでしょう。

住み慣れた環境を変えずに売却したい高齢者の方


住み慣れた環境を変えたくない高齢者の方にもリースバックはおすすめです。
高齢者の方にとって、住み慣れた自宅を手放して新しい家に居住するのは大きなストレスです。
高齢の方で「引っ越しをしたくない」「住み慣れた家を終の住処にしたい」と考える方はリースバックが向いています。

一時的に資金が必要だが、環境を変えたくない方


事業や子供の学費などの理由で、「一時的に資金が必要で、後からまた返済できる」という方もリースバックが向いています。
リースバックでまとまった資金を調達したあと、資金の用意ができたら自宅を買い戻せばよいためです。
通常の売却であれば買い戻しができませんが、リースバックであれば買い戻しができる可能性があるので一時的に資金が必要な人に向いている方法です。

早めにまとまった資金が欲しい


「急いでまとまった資金が欲しい」という方もリースバックが向いています。
リースバックの審査は保証会社による賃貸の審査だけですので、1日もあれば審査が完了して最短1週間ほどで売却代金が入金になります。
仲介で売却する場合には平均的に3ヶ月程度の時間がかかりますし、銀行融資でも2週間〜1ヶ月程度時間がかかることもあります。
急いで資金が必要な場合には、リースバックを検討しましょう。

通常の売却に向いている人


一方、リースバックではなく仲介などの一般的な方法で住宅を売却するのが向いている方は次のような方です。

・住み替え先が決まっている方
・売却に時間を要しても希望額で売却したい方

リースバックに向いていない方はどのような方なのか、詳しく解説していきます。

住み替え先が決まっている方


すでに住み替え先が決まっている方は、わざわざ高い家賃を支払って相場よりも安い価格で売却する合理性はありません。
先に住み替え先に引っ越して、時間をかけて仲介で売却先を探した方がよいでしょう。

売却に時間を要しても希望額で売却したい方


売却に時間をかけても少しでも高い価格や希望額で売却したい場合には、リースバックは向いていません。
リースバックは市場価格よりも低い価格で買取が行われるためです。
高い価格で売却したい売主の方には仲介による売却を勧めるのがよいでしょう。

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まとめ


リースバックとは売主の自宅をリースバック業者が買い取り、買取後は自宅を業者から借りて、そのまま住み続ける方法です。
自宅さえあれば誰でも資金調達できる方法で、自宅に住み続けられるのは大きなメリットです。
ただし、買取額は通常の売却よりも低くなりますし、家賃が相場よりも高めに設定されるのはデメリットです。

「急いでお金が必要」「短期間だけ一時的にお金が必要」「売却後も自宅に住み続けたい」このような希望を持つ売主の方には向いていますので、顧客の希望や状況を勘案し、リースバックを提案してみるとよいでしょう。